Mandala
マンダラの初期形態

チベット仏教に関連した初期のマンダラの系譜は、七世紀から九世紀に遡ることができる。この時代はチベット仏教が非常に発達した時期である。これら初期のマンダラは、我々のよく知る後期マンダラとは異なっている。後期マンダラは特徴的な壁と門を持つ楼閣のように見える区画から成っており、その中心には尊格が描かれている。そしてその楼閣を同心円が取り囲んでいる。一方、初期のマンダラ表現 ―例えば中央アジアの敦煌石窟で発見されたマンダラでは、四体の尊格が中央の本尊の上下左右に対称に配置されている。経験を積んだ瞑想者の意識の中ではこれらのマンダラは三次元空間で表され、東西南北に配された四体の尊格は中央の本尊を取り囲んでいる。チベットの初期マンダラのあるものには、大きな外円(火焔、金剛杵、蓮などが描かれている)が見られない。これらの外円はマンダラの構成が確立された、十一世紀か十二世紀以降に描かれるようになったようである。

Five-deity Mandala of Amoghapasha
Mogao Caves, Dunhuang, Gansu Province, China;
8th–9th century
Ink and pigments on silk
Musée des Arts Asiatiques-Guimet, Paris
MG26466